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たまねぎの備忘録

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高級料亭で、

玉ねぎを輪切りにして、焼いただけの料理を頂きました。

不思議なもので、その料理は本当にシンプルなのに、
この上なくおいしいと感じました。

それは、料理人が手間暇をかけ、あらゆる試行錯誤を繰り返し、
自分なりの味付けになるように、作りこまれた逸品だと思いました。

ただただ、玉ねぎを焼いただけの料理に対して、どれだけの時間と手間暇をかけて、この味を創作したかを創造すると、本当に感銘を受けました。

道化師には見立てというトレーニングがあります。
ただのボール、イス、帽子をどういう風に見せられるか。
それを突き詰めるトレーニングです。そして、それを自分なりに解釈しきれれば、一つの作品となるトレーニングです。

トッシィはそれはそれは、そのトレーニングが苦手で、
すぐ「いや、帽子は帽子ですよ。」なんて思ってしまうタイプでした。

でも、玉ねぎを焼くだけの料理を頂いて、
これがプロフェッショナルなのか。と思いました。

ただ帽子をハンドルに見せてブーンなんて音を発していても、
面白くもなんともないし、やってて恥ずかしいです。
でもそれを面白い作品になると信じて、突き詰めて試行錯誤して、
丁寧に思いを込めて、自分なりに料理すれば、面白い作品に必ずなる。
そんなことを、玉ねぎから感じてしまいました。

これはこういうものだ。こうしなければならない。
それを知って、そこに自分らしさを注ぎ込んで、その殻を破って初めて、
オリジナルのものができる。
その殻を破れないなら、いつまでたってもそこ止まり。
そんなことを感じる、玉ねぎ料理に出会いました。